2014年4月27日日曜日

電子書籍の可能性

2014年、平成26年の司法試験も直前期に差し掛かり、気もそぞろになりがちかと思います。

ここの一踏ん張りが合否を分けると思い頑張ってください!

という、なんの役にも立たない精神論とは全く別のテーマ。



この度、拙著

独占禁止法のハコ

当たり前六法


が、合わせて一区切りの売上になりました。
ご購読感謝いたします。


いずれも既存の書籍にはない、一読の価値がある本に仕上がっているかと思います。
ぜひどうぞ!


ちなみに、売上はだいたい

「当たり前:独占禁止法=6:4」

ですね。


当たり前六法の方は今後もう少し進むかなぁと思っております。



今後ともよろしくお願いいたします。




様々な不備はあるかと思いますが、対応できる電子書籍の良さを生かし、さらなる向上に務めたいと思います。




ちなみに、KDPの方法は慣れれば割とスムーズに行きますので、興味がある方は積極的にされるといいと思います。
紙の本を出すよりハードルは下がっています。

安価で自分の知識、分析、表現を伝える方法が広がって行けば、受験生のレベルも上がると思います。



私も6月あたりに第三弾を出せるよう、内容をブラッシュアップしております。


こちらも、今後ともよろしくお願いいたします。

2014年4月21日月曜日

途中答案防止策

司法試験本番も近づき,できることが少なくなってきました。

実戦的に何をすべきか,取捨選択が必要になってくる時期ですね。


本日のテーマは途中答案防止策。

司法試験の問題は容赦なく時間を削ってくるので,漫然と受験していれば途中答案になってしまう可能性が高いです。


そこで,戦略的に途中答案をなくすためにどうすべきかを検討してみました。

*なお,この記事は多分に安井飛鳥先生のツイートの影響を受けております。

http://togetter.com/li/138876


時間内に書き切れない理由というのは,ボトルネックがどこかにあります。それをまず把握するのが一番です。

大きく分ければこのようになると思います。




①文章を書くスピード

②問題文を読む時間

③書くべきポイントがわからない

④論証を思い出すのに時間がかかる

⑤自分の構成に自信が持てず書き始められない

⑥自分の力の把握不足






①スピード

劇的に変えるには、文房具を変えるのが効果的です。

私は万年筆ユーザーだったので万年筆を試すことをお勧めしています。


しかし,1月を切った今,慣れるまでの時間がないと思います。




今からできる実践的な方法としては,

「どこまで字を崩せば読めなくなるか を意識し演習する」

ことです。



字の綺麗さと速度はトレードオフです。

添削する側としては汚く書かれるのは望ましくはないのですが,



「読んでもらえるラインでできる限り早く書ける文字」


がどのレベルかというものを知っておけば崩すことは可能です。







②問題文


2回(以上)読みする方と1回で精読する方の2パターンに分かれるので、自分に合った方法をとればいいと思います。


私は2度読み派で,一度目はななめ読みしながら特定の基準で機械的に線を引いていました。

例えば,

・数字は無条件で青線を引く
・契約は赤の四角で囲む

など。


何らかの自分ルールを作ることをお勧めします。

問題の検討手順の定型化で時間を稼ぎましょう。






③書くべきポイント

書くべきかどうか迷ってしまうのは、当該条文や論点の本質が理解できていない証拠、正しい法的思考をしていればいかなる論点を書くべきか、というのは自明です。


とはいえ,取捨選択は難しいので,ガイドラインとしては,


「当事者の立場に立って、訴訟ならどのような主張をするか」


というものがお示しできます。

これが,「訴訟ベースの分析手法」です。







④フレーズの想起


論述するときに思い出す過程が入るとそれだけでスピードが落ちます。

考えながら書くことで,筆力が落ちるのであるから,考えずに手の運動ができるよう,思い切って構成の時間をとるのも手法です。

フレーズの想起に必要なのは最低限の暗記です。
キーフレーズからつなぐ意識で書いていけば, 論述の切れも変わってくると思います。

出来上がった規範や論証に頼り,時間を短縮することは必要ですが,覚えていなければ仕方ありません。

キーフレーズをもとに創作する覚悟が必要だと思います。







⑤構成

司法試験は緊張します。一つ一つの文章が得点につながり,(大げさではなく)人生を決めてしまうのですから,当然でしょう。

なので、ついつい


「もっとも難しいことが聞かれているのではないか」

「高度な分析を要求されているのではないか」

「周りが凄いことを書いているのではないか」


と不安になることがあると思います。
勉強が進んでいる人ほどこのような思いになることかと思います。


しかし,本試験だからと言ってで特別なことを書く必要はありません。


訴訟の場で当事者がどのような主張をするか,条文の要件を当てはめ,満たすか満たさないか。


当たり前のことを当たり前に書けばいいんです。


決断力を持って1文字目を書き出せば途中答案は少なくなるはずです。



 



⑥実力把握

当たり前ですが,自分の分析能力,筆力を認識しておいてください。

120分をどう使うか,構成段階で○分使い,各時間が○分あれば○ページかける,というレベルは当然として,



・焦っているとき
・わかっていること

であればどのスピードで書けるかを意識した論述を。



以上,途中答案防止策でした。




 


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  合言葉は「みんな読んでる当たり前!」です。


本試験5分前に見返し、外してはいけない「当たり前」の視点を記憶喚起するテキストです。

 
5分で5点、変わります。

2014年4月14日月曜日

2014年3月の勉強(書評)

遅くなりましたが、2014年3月にした勉強につき、つらつら書いて行きます。


とはいえ、具体的には本読んでるだけなんですけど。



 
備忘録兼、来年以降の方に役立てば、と思っています。
 

来年の自分に役立てるわけには行かないですね・・・


 

1.「事例に学ぶ離婚事件入門-紛争解決の思考と実務」読了

 

12月から弁護士!(予定)
 
ということで、ずっと実務に触れていたいという思いが強いです。
 

そこで、隙間時間に読み物兼実務知識を得られる本を読んでいます。

 

(気分転換にもなります)

 

この本は、第一部で離婚事件につきアウトラインを示し、第二部で12のエピソード(事例をつなぎ合わせたもの)により、いろいろな角度から離婚事件の問題点とそれに対する対処法を書いてくれています。


 
前書きにある「セルフOJT」という言葉がピッタリだと感じました。
 

実際に事件をすることになればもっと様々な問題点に当たるとは思いますが、書籍で具体的な問題点を楽しく(興味深く)読める点でいい本だと思います。


修習時代に読んでおいてもよかったなぁと感じています。






 
 

2.「事例に学ぶ刑事弁護入門-弁護方針完結の思考と実務」読了
 

こちらは修習時代に購入していたものの読み直しです。

 

エピソードが4つと少ないですが、裁判員裁判に対応していたり、否認、自白それぞれにつき項目があるなど、一つ一つ読み応えのあるものになっています(「離婚」の方も一つ一つ噛み締めて読んでました)。

 


あと、行政事件と民事執行保全がシリーズとして出ているので、そのうちに読めたら、と思います。




まずは執行保全かなぁ。



 


3.しらびょうし

 
もちろんダラダラ読んでます。和光のノートもそろそろ一度見返すべきだろうなぁ。




 

4.添削

 

司法試験受験生対象の全国模試を添削していました。


 
基本的に選択科目の経済法を添削し、総評もかかせていただいたのですが、本当に手前味噌ながら
 

「独占禁止法のハコ」


 


を叩き込んで欲しい方が多かった印象があります。

 
何は無くともまずは要件です。
 


添削を重ねることで、印象の良い答案、悪い答案の区別はより明確になってきたので、二回試験に活かせる!


 

活かせる。


 

活かせる・・・かなぁ。

 
くらいの感じで受け取ってます。



 

司法試験と二回試験は性質が違うので一概には言えませんが、添削は二回試験受験の力になったと思います。



 


そろそろ具体的に勉強計画を立てる必要がありますね。



 


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5分で5点、変わります。

2014年4月9日水曜日

「当たり前六法」出版(試験5分前にすべきこと)

このたび,電子書籍第2弾

試験必携!「当たり前六法」 ~5分間で5点UP~」

を出版いたしました。




平成26年の司法試験までに出版するのはここまでにする予定です。


この「当たり前六法」については,分量は少ないですが,分量以上の価値を受験生に提供できる,類書がないものだと自負しています。



司法試験後にまた,受験生の役に立てるようなものを出せれば,と思っています。


参考までに,アマゾン紹介文を張っておきます。


<紹介文>


【本の特長】

「当たり前六法」の用途は2つあります。

1つ目は、最終まとめツールです。

直前1か月前からこの書籍を何回も繰り返し読むことにより、注意点を頭に叩き込みます。



2つ目は休み時間の有効利用ツールです。

試験会場に持参していただき,直前5分間にざっと目を通し,最低限守るべきところ,落としてはいけない事項を体に叩き込む,というものが考えられます。



この本の思考方法を体に染みつければ、5分前の確認で各法系5点上昇させることが可能です。




【出版経緯】

この電子書籍は,自らがまとめた直前備忘録を有効活用していただくため、2013年5月に「当たり前六法シリーズ」としてツイッターで連続ツイートしたものが原型です。

そこに,現在私が辰巳法律研究所で行っている「答案のハコ思考」講義及びゼミで培ったノウハウを組み合わせ,よりグレードアップした「当たり前六法」を作成しました。

大幅に加筆修正した結果、分量はつぶやいたものの約1.5倍になりました。
内容はさらに詳細になり、直前見直しに適した分量という特長を残したまま、より使いやすく仕上げています。


【内容の一部(省略済み)】


1・【憲法編】

<視点で勝負,要件効果を憲法的視点でどこまで具体的に書けるか>

・憲法においては,結局は主張整理がいかにできるかという話に終始します。


・知識1割,視点9割~

・問題文を見て,当事者の立場であれば訴訟で何を言うか,反論は何か,その際反論は・・・というように,思考部分で問題を「解く」ということが重要になります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

このように、直前に徹底すべき視点、普段の勉強の視点としてどのように学べばいいかを記載しています。





【対象】

メインターゲットとしては司法試験受験生です。

直前期の方、特に4月以降の受験生の最後の指針として有効になると思います。

サブターゲットとしては、法律を学習し、、司法試験を目指す人全てです。
 
法律学習を行うにあたって正しい視点(辰巳法律研究所の講義では「ハコ」と呼んでいます)を持つ時点は早ければ早いほうが望ましいです。



この電子書籍を使用し、正しい勉強視点を身につけましょう!!




 
*追記

レビューのご指摘を参考に,早速第2版をリリースしました!



改訂による不利益を避けるための手段は講じます。


第1版をお持ちの方は,2014年4月20日までにあとがきを読み,アクセスしていただければ個別に 
対応させていただきます。



・・・反応があるというのはありがたいものです。


一応指摘の内容につき、5分前部分と1月前部分の峻別について。確かにその点はより明確にしたほうが良いものなので,修正させていただきました。


そして、現在,拙著に類する体系的な集積を行って,一覧性のあるものは存在しないと自負しております。


試験5分前に,合格のために必要な視点の集積を見られることに450円の価値があると感じる方はぜひご購入ください。


「当たり前」を5分前に確認すること,確認できるツールがあることがどれだけ心強いか。


試験会場で実感することでしょう。


よろしくお願いいたします!