2013年11月30日土曜日

「一元化」の必要性

本日は「一元化」の必要性について。


本番直前にざっと全体を確認するための一元化ツールは必須である、と言っている合格者は多いと思います。



一方、一元化ツールなんてなくても自分は合格したから大丈夫、という合格者もいます。




どちらが正しいのでしょうか?






私は、できればあるほうがいい、もっとも一元化にこだわりすぎるのは愚策だと思っています。





そもそも本番直前に一元化ツールを使用するのは、直前期の勉強効率をあげるためでしょう。



実力は 勉強量 × 勉強の質 であらわれるので、勉強の質を上げることは重要です。



そして、本試験は文面審査なので、本番の時の答案のデキを上げるために、直前に記憶を喚起することは重要です。





ただ、メインで使う基本書に付箋を貼るだけでまとめノートと同様の効用を得られる方もいると思います。

なので、人それぞれという結論が、すわりの良いところになるのでしょう。







ちなみに、わたしは一元化ツールを使用していました。


いろいろ試行錯誤したうえで、辰巳の趣旨規範ハンドブックを各科目加工して使用していました。



もちろん、オリジナルを一から作るのがベストだと思います。

自分の使いやすいように作ることができるので。





もっとも、オリジナルのツールを作成するには時間がかかります。


ノート作成を勉強の機会にできる方ならいいのですが、作業になってしまう方もいるでしょう。

私もただ打ち込むだけでは勉強にならないタイプでした。




なので、次善の策として既存のものを加工するという手段をとったのです。







「予備校本」の不正確性を嫌う人もいますが、私は元来大雑把な人間なので、学問的正確性は重視していませんでした。



あくまで試験対策・直前期の見返しに限定して、という観点ですが、私にとって一元化ツールは有効なものでした。


普通の受験生の感覚も、同様のものではないでしょうか?


      

2013年11月26日火曜日

実況!パワフル二回試験!(ネタバレなし)

二回試験の雑感につき、内容に触れない程度に書きます。

公開は二回試験終了後にしますが、リアルタイムで記事を書いているので私が感じたこととして内容の正確性は保証できるかと。


記事タイトルは、二回試験最中にはまった某「一番売れてる野球ゲーム」をもじっている・・・・のかな!?

ちなみに3日目終了後の週末に一番売れてるサッカーゲームを購入したのはいい思い出。




・総論



会場の新梅田研修センターの立地の悪さに残念な思い。

トイレがきれい、椅子がふかふかで座布団がいらない、長机に2人。

スーツが9割なのでスーツが無難か。
と、思ったのだが予想以上に疲労のたまり方が酷かったので、2日目からは私服で行った。

缶コーヒーを出してたら怒られた。ペットボトルはセーフ。


例によって毎日途中退出。

起案終了時刻まで待っていたら30分くらい待たされるらしい。

途中退出の場合も、ひもをつづっているか何回も確認されたので、よほどのことがない限りつづり忘れはなさそう。

とりあえず私は、全科目綴れたので落ちたら実力という。


土日を挟んだが疲労はあまり取れず。
日曜にマッサージに行くも、揉み返しで月曜身体がだるく失敗。

まるでパワ◯ロ。





・民事弁護(20枚)

枚数指定にビビってぎちぎちに書いたら少なくなってしまいました。

14:15退出はやりすぎた、と反省。
落ちたら笑えないっすね。


とりあえず大問外してないし、小問も多分だいたいあってるので、いけるはず。
不合格でなければそれでよし、です。









・刑事弁護(50枚・重複あり)



誘導(法律上の要件2つ、争点4つ)あり。



これに乗れたら不合格はないかな…と思い、開始2時間弱で書き始め。

しかし、法律上の要件に従って構成していったところ、争点の誘導に乗り切れず。供述の信用性が適当になったところがあった。

同じ人の供述を争点ごとに検討したから、客観的なところで重複が出て、コピペを何回も。



項目ごとに改ページする方針なので枚数は膨れ上がった。

刑事弁護50枚は過去最高。さすがに疲れました。



起案は早くできるほうなので、終了50分前に退出。



難易度的に、この起案で落ちたら仕方ないかな、というレベルです。



弁護科目だけに、神の声・情報収集が役にたつのかな???という印象。








・民事裁判(38枚)

この科目が一番不安やったし、落ちるとしたらこの科目。

解いてみた感じ、今までで一番簡単やったような・・・
しかし、それでなお落ちるかもしれんとビビるほど苦手です。


見落としている可能性もあるし。



要件事実は本格的に聞かれなくなるのかな、という印象。

事実認定の前提となるのが主張整理、すなわち要件事実に沿った各事実の検討なので、不要てはありませんが。

いやー、怖いな。

伝聞すぎて信頼してなかったけど、B班の教官のお話は聞く価値ありです。




・刑事裁判(37枚)

問題用紙の多さに開始前から驚いていた。

手続問が難問(かつ良問)で、開始1.5時間ほどかけてしまう。

メインの事実認定問も、おそらくこの筋で書けば間違えていないだろう、と感じる。


認定が甘かったり、小さな事実を落としてたりしそうだが、その程度では落ちない!と感じている。

事実認定28ページ、手続問9ページの37ページ。1時間45分前に退出。


刑裁にもシュワキマセリー









・検察(45枚)

公訴事実がよくわからず、公訴事実と小問で2時間半ちょいかかり焦る。

しかし、なんやかんやでメイン40ページ、小問5ページの45ページを書き切る。

色々怖いので、普段はAって書く所を被疑者に統一して見たり、普段は捜報とだけ書く所を◯年◯月◯日付捜査報告書(◯◯についてのもの)と書いてみたり。

ミスはあるが、でかいものはないはず。

気づかない方が幸せである。


あ、まことしやかに流れていた噂は外れていました。



・以上、合格していると信じております。

2013年11月23日土曜日

「センスのよい法律文章の書き方」

二回試験中ですが以前に書いていた記事をこっそりUPします。

表題の本の書評です。



<総論>

鳥飼総合法律事務所の木山泰嗣先生が書かれた法律家向けの本です。


木山先生といえば文章表現のスペシャリストとして多数の著書を出版されています。

私個人としては出版に興味も持っているので、先生が執筆時間をどのようにねん出しているのか、豊富なアイデアはどこから生まれるのか、機会があればじっくりお話を伺いたいなぁ、と思っています。



・・・私はこの本しか読んだことがないのですが、書かれていることはまさにこの通りだな、と感じました。


自分が受験指導で「表現のハコ」として紹介するテクニックが詳細に、体系的に書かれています。



この「詳細に、体系的に」というのが意外と難しいのです。

紹介されているテクニックの一つ一つを経験知的に知っていたとしても、それを分かりやすく説明するための体系化に成功しているのが、この本、ひいては木山先生の著書の素晴らしい点だと思います。



弁護士は書面作成のプロでなければなりません。

私もこの本で書かれている文章作成技術を一つでも多く取り入れようと思います。



さらに、受験指導の際の取っ掛かりとして使わせていただこうかな、と思っています。







<内容について>


この本では「わかりやすい文章」「裁判官を説得する文章」として、


1.読みやすい文章

2.わかりやすい文章

3.論理的な文章

4.心を動かす文章


の4つが求められていると分析しています。


これら4パートの構成要素をさらに詳細に記載し、あらゆる角度から裁判官を説得する法律文章がどのようなものかにつき説明する内容となっています。

一つでもエッセンスを取り入れられればこの本を買う価値はあるのかな、と思います。








<表現のハコ>

私が考える、「表現のハコ」には2種類あります。


1つは法律文章を書くにあたっての定型的な視点。


普段から言っている三段論法、原則例外が代表的なものです。

これは受験指導の中でより詳細にお伝えしていくべきものだと思います。





もう1つは日本語文章のハコです。


このハコは木山先生がおっしゃる、「わかりやすい法律文章」につながるところがあります。


司法試験において、文章を読ませる相手方は採点者です。
いかに採点者にとって、読みやすく、わかりやすく、論理的な文章を提示できるか。

知識・分析とともに表現も採点事項の一つである(と思っている)ので、日本語表現を整えるためにも、、この本を的確に使うのはお勧めです。



一読の価値はあると思います。







<心を動かす文章>

最後の「心を動かす文章」という項は直接司法試験に関連するわけではありません。

しかし、実務に出るにあたって、決して忘れてはならない視点だと思います。



機能的でありながら、読み手の心を動かす文章が書けるように日々精進することが必要だと感じました。



「心を動かす文章」という項があることにより、私は心を動かされました。









<総括>



総じて、受験生・修習生を問わずおすすめの本です。

私も折に触れ、見返しています。


2013年11月18日月曜日

二回試験対策(刑事系科目)

二回試験対策(検察)と、二回試験対策(刑事弁護)、二回試験対策(刑事裁判)に分けてツイートした分をまとめました。
あくまで個人的な備忘録。しかし,一部でも参考になることがあれば,と思い,公開しています。


一応66期現在のお話ですが,少なからず67期以降にも共通することだと思います。



・総論



・民事系科目






二回試験対策(検察)


<本番気をつけること>(随時増えます)



とにかく無難に!

高得点はいらない。

普通の修習生であればいい。

淡々と,当たり前のことを丁寧に書く。




・起訴で書く。

万が一,不起訴相当の事案だと思っても。

<もちろんこの姿勢が間違っているのは前提。二回試験を無事にパスする確率を上げるためにやむを得ないと自分に言い聞かす>






・①起案要領をよく読め

 ②処理罪名に注意せよ

 ③公訴事実・求刑の作成を後回しにするな

 ④書く順番などの形式を守れ。


当たり前ができないのがこの業界の試験。





・検察は刑弁の裏返し。

一つ一つ何人性・犯罪の成否を丁寧に認定する。
刑弁による弁護活動の弾劾が飛んでくるが,それを叩き落とし,崩れかけた箇所は補強しながら,起訴事案であることを認定。




・犯人性と犯罪の成否が出る。




・犯人性の検討とは,「送致された被疑者が当該記録に基づいて認定した起訴状記載の「公訴事実」の犯人であること」が論証できるか否かの思考過程。




・間接事実→直接証拠(犯人目撃識別供述)→共犯者供述の信用性→被疑者供述の信用性




・推認力の順番は「強い→相当程度→一定程度→矛盾しない」。



・構成要件該当性を判断するのに必須な間接事実は「矛盾しない」レベルでも書く。



・迷ったら矛盾しない限り書く(時間との兼ね合いを考えて)




・犯人側の事情と被疑者側の事情の峻別。
混同しない。




・同種か,同一か。絞れる限界まで絞り込む。



・公訴事実も的確に。



・【刑事系】同じ人のKSPSは付箋の位置を同じにして比較しやすくする(当日は付箋が二色位しかないため)




・【間違い】:被害者供述だけで傷害結果を認定して,強盗致傷で起訴してしまう。致傷にするためには診断書が必須。



・処理罪名についての

①勾留延長後の証拠に着目

②VPS,APSをよく読む

③迷ったら,その構成要件要素に独立した固有の証拠の有無を参考に。


例えば,致傷にする場合は傷害結果固有の証拠として診断書が必須と考えておく方が安全。




・公訴事実や求刑にも付箋を貼って目立つように。むしろ,書いたら先に表紙に通しておく






<事前学習>



・とにかく終局処分起案の考え方の書き方を身につける。お作法大事!



・犯罪の成否は刑法各論。特に財産犯の勉強をする。



・講義案のどこにどの罪名の公訴事実が載っているかを把握。



・講義のノートとバントマニュアルを見直す。バントについては傾向が変わっている点注意する。








二回試験対策(刑事弁護)




<本番気をつけること>



とにかく無難に!

高得点はいらない。

普通の修習生であればいい。

淡々と,当たり前のことを丁寧に書く。



・起案要領に従う。




・弁論要旨。
検察官の立証構造全てを的確に把握し,弱い部分・かつ重要な部分(指定されている場合もある)を集中して叩き,壊せるか。

弁護科目は全部否定できなくても、相手方主張の一部を潰せれば勝ち。




被告人質問から弁護人が考えているストーリーを読み取り、それに乗って構成する。





・検討順序。

1.争点の把握

2.争点に関する検察官の立証構造の把握

3.弁護方針の検討(起案要領で指定がある場合は従う)

4.設問に対する具体的な弾劾方法の確認。





・立証構造把握の方法。

公訴事実を見て

①日時

②場所

③主体

④客体

⑤手段・方法

⑥行為・結果(メイン

をチェック。


①直接証拠があるか

②自白があるかを記録から抜き出す。

直接証拠型/間接事実型、自白あり/なしで4パターンある。民事の4類型と同様、どの類型か把握して書く。




・検察官立証の弾劾手法としては、

①直接証拠・間接証拠の証拠能力の弾劾

②直接証拠・間接証拠の信用性の弾劾

③情況証拠について、間接事実の存在を否定する別の事実・証拠の適示

④情況証拠について、間接事実から要証事実を推認する過程を弾劾

⑤要証事実の存在自体を否定する別の事実・証拠(アリバイなど)の適示がある。

これらをどの立証段階の弾劾に使うかは図を見てマスター!(図は各科目教官講義で示されている)

 


・事実認定に関しては刑事裁判・検察の裏返しなので、認定手法の検討を汎用性もって使えるはず。




・【刑事系】同じ人のKSPSは付箋の位置を同じにして比較しやすくする(当日は付箋が二色位しかないため)





<事前学習>


・講義のノートとバントマニュアルを見直す。バントについては傾向が変わっている点注意する。



・刑事弁護実務,ビギナーズの該当箇所を読んでおく










二回試験対策(刑事裁判




<本番気をつけること>



とにかく無難に!

高得点はいらない。

普通の修習生であればいい。



淡々と,当たり前のことを丁寧に書く。



・起案要領に従う。

公判調書を読んで争点をしっかり把握する



・【刑事系】同じ人のKSPSは付箋の位置を同じにして比較しやすくする(当日は付箋が二色位しかないため)




・【間違い】:検察マインドを発動してしまい,推認力がないに等しい動機やら現場の近くにいたことを書いてしまわない。
科目間で人格を変える。




・供述の信用性は判断対象の供述を具体的に特定する必要はなく,核心部分との関係を念頭におきながら論述すれば足りる。
弾劾命の刑事弁護とは異なる。




・A供述NG三点セットとは

①A供述から書き始める

②A供述の不合理性を犯人性の積極方向の間接事実で用いる

③Aは犯人だから虚偽供述の動機がある

 絶対にしない。




・小問を侮らない。先に小問から解き,残った時間で主たる問題を書ききる。




刑裁は基本的には民裁と同じ。

「原告」を「検察官」に置き換え,「被告」を「弁護人」に置き換える。ただ,民裁と違うのは,有罪についての立証責任は全て検察官にある。

民事における被告側が,時に自らに立証責任のある抗弁を立てるのとは違う。






<事前学習>

・講義のノートとバントマニュアルを見直す。
バントについては傾向が変わっている点注意する。




・とにかく刑裁修習読本
供述の信用性認定方法を叩き込む。




・公判前整理,裁判員裁判など,頻出の部分の条文を読む。




2013年11月15日金曜日

6桁

いつの間にか、ページビュー数が100000を突破していました。

見ていただいている方に感謝!!


最初に記事をUPしたのが2011年10月26日。


こんな記事でスタートしました。

いまみると恥ずかしいですね。

しかし、当初から基本的に考えは変わっていないはず。



そして、受験後再現答案をUPし始め、2ちゃんにさらされた2012年6月に月7300PV。


合格発表があった2012年9月には12600PVでした。

発表日は確か1300PVを達成し、びっくりした記憶があります。





そして、ブログを本格的に再開した時からは、安定的に見ていただいています。


2013年9月・・・13400PV


2013年10月・・・22700PV


2013年11月(投稿現在)・・・10700PV




記事を某判事にツイッター上で紹介された時や、二回試験対策を2ちゃんねるで紹介された時にPVが跳ね上がります。

今までの最高は二回試験対策の記事
を2ちゃんねるで紹介された時で、

1日2564PVを記録しました。




1日2500を超えるアクセスを頂けるほど有益なことを発信できているかは疑問ですが、1人でも多くの方の参考になるように今後もできる限りブログの更新をしていきますので、よろしくお願いいたします。



PS.当ブログはリンクフリー、拡散フリーです。丸パクリは勘弁していただきたいですが、内容を拡散していただいても気にしません。
私が提唱する「ハコ思考」「当たり前六法」などの内容を知っていただき、司法試験、二回試験などのハードルを下げることが目的です。

従って、ブログの周知については大歓迎です。1日1回

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2013年11月12日火曜日

二回試験対策(民事系科目)

二回試験対策(民事裁判)と、二回試験対策(民事弁護)に分けてツイートした分をまとめました。

総論についてはこちら(http://siominn19851225.blogspot.jp/2013/11/blog-post_7.html)をどうぞ。



二回試験対策(民事裁判)


<本番気をつけること>(改訂予定あり


とにかく無難に!

高得点はいらない。

普通の修習生であればいい。

淡々と,当たり前のことを丁寧に書く。




・起案要領に従う。
特に,主張整理問について,「要件事実」を書かせるか,「要約」で足るか。



・要約問でも要件事実について考える。
多めに考えて、削る。
大ブロックレベルでの誤りはダメージ大。



・訴訟物はよって書きと記載全体を確認。
追加変更申立書がある場合は注意。



・民裁は,原告の立証と,被告の弾劾を観察する。
攻防の対象となった全証拠を慎重に点検し判定過程をきちんと説明しつつ,崩れたか維持されているかを判定する。
全ての要件事実が立証できていたら原告を,どれかを崩すことに成功していたら被告を勝たせる。



・①動かしがたい事実の確定、②それに沿わせ、信用性の高い供述でつなぐ。
その結果、③コアとなる事実(要証事実)の有無について結論を出す。






・①動かしがたい事実の確定について

ア 争いのない事実(主張書面)

イ 客観的な証拠により認定できる事実(物証)

ウ 双方本人の供述が一致する事実(主張書面、調書)

エ 自己に不利益な供述(主張書面、調書)



②供述の信用性について

客観的事実との整合性

供述の具体性

変遷の有無

合理性

  経験則
 


③コアとなる事実(要証事実)の有無

①  ②につき、要証事実に近しい、固い事実から拾っていく



・書きもらし、論理矛盾をなくすために、①日時、②主体は必ずできる限り特定して書く




・【間違い例】:被告二人の事案で主張整理を問題は片方だけに限定してくれていたにもかかわらず,両方書いて事実認定時間不足になる。起案要領をよく読み,このようなミスを防ぐ。



・【遅延損害金】履行遅滞に基づく損害賠償請求。付帯請求落としミスもある。





<事前学習>
・新問研熟読。

類型別,要件事実問題集・30講のどちらかをざっとみる。

分からなければ要件事実マニュアルのレベルまでは調べる。それ以降はとりあえず放置。



・ステップアップと「しおり」をもう一度読んでおく。
民事訴訟における事実認定はざっと見で。



・民事訴訟における事実認定の第3章「契約類型による事例分析」には参考裁判例と間接事実が挙げられているので,それを読んで感覚を掴む。 


取引実態等々に関する典型的かつ抽象的なストーリーを持っておく。



・講義のノートとバントマニュアルを見直す。バントについては傾向が変わっている点注意する。








二回試験対策―民事弁護




<本番気をつけること>

とにかく無難に!

高得点はいらない。

普通の修習生であればいい。

淡々と,当たり前のことを丁寧に書く。



・①起案要領をよく読む②当事者の略称を使わない(使うなら最悪使うことを明示する)



・おそらく最終準備書面が出る。



・判断者の立場は要らない,自分の側の当事者。訴訟ベースで考える。



・自己の立場を要件事実に沿って間接事実を拾い,証拠を引用。
評価を加えて自己の立場の結論に繋げるのが主な作業。立場によって書く内容が違ってくるけど,可能な限り厳密に事実を認定して評価するのは共通している。
無理な経験則,曖昧な事実の要約,守らなければならない基本から外れるなど,してはいけないことを回避すると大外しはしない。





<事前学習>

・各白表紙の「最終準備書面」の項を読む。
主張整理,事実認定は民事裁判の勉強で何とかなるので民裁の勉強をしっかりする。



・要件事実と事実認定!!












2013年11月10日日曜日

行政書士試験受験のススメ

2013年11月10日。

本日はわが母校大阪大学法科大学院の入試とともに、行政書士試験の日ですね。



私は学部1年、2年、4年、ロー既習1年と4度行政書士試験を受験し、合格しています。



<受験経緯>

・学部1・2年の時の受験は今から考えるとお遊びでした。

体育会の硬式野球部に所属していたので、勉強時間が十分に取れず(言い訳)箸にも棒にも掛からぬ成績で落ちたはずです。



・学部3年の時は試験制度が変わったのと、野球が佳境だったので受験を見送りました。



・野球部を引退し、受験に力を注いだ学部4年の時の受験は後4点、短答1問差で落ちました。

前日に終電までカラオケに行ったせいだと思います(笑



・私は5年制の学部でしたので、ロー受験があった5回生の時の受験を見送りました。


・そして、満を持してロー2年の時に受験した行政書士試験に合格しました(ぎりぎり合格だったんですが・・・)





<行政書士試験受験のススメ>

私は司法試験の受験を考えている学部生に行政書士試験の受験をお勧めしています。

予備試験合格を目指すにしろ、ロースクールに入るにしろ、司法試験と科目が似ている行政書士の勉強をして損はないと思うからです。
ちなみに、大きく範囲がずれるうえ、かなり複雑な地方自治法分野については、私は完全に無視していました。
ほかの科目の難易度があまり高くないので、捨てる科目を作っても合格は可能なはずです。

民法と行政法の短答式になれるうえでも、行政書士試験の難易度はお勧めです。




私はロー在学生にも行書受験をお勧めしています。

行政書士試験は国家試験で、それなりの難易度を誇っています。
とはいえ、肌感覚ですが、司法試験受験生であれば、普段の勉強で十分対応できるはずです。
なので、負担はそこまで大きくないかと。


直前期に行政書士試験の問題集を一回しし、出題形式に慣れる程度の対策で戦えるレベルだと思います。
私はロー時代、1か月前から通学時間(往復1.5時間)を使い、司法試験対策肢別本の行政法・民法を読んだほか、一般教養を息抜き代わりに眺めていました。
今なら、携帯ゲームやスマホアプリで出ている行政書士試験対策ゲームをのんびりするかなぁ、と思っています。


仮に落ちたとしても、現時点の自分の実力を試すいい機会になると思います。
客観的に力を試す機会は多ければ多いほどいいので、予備試験やTKC模試のほか、行政書士試験も力試しの契機になります。


押して、行政書士試験に合格すれば、国家資格が手に入ります。
司法試験に合格してしまえば不要になる資格とはいえ、仮に駄目だった、三振してしまった時の抑えとしてかろうじて使える資格だと思います。



営業センスがあれば他の資格と組み合わせて開業するもよし、国家資格を持っていることを就職活動でアピールするもよし。
ロー時代に、ただ遊んでいるだけではなかった一応の証明資料になると思います。




もちろん、司法試験に合格するのが一番ですが、常に駄目だった時のリスクヘッジを考えておくことは必要だと思います。




<結論>

学部生・ロー生ともに行政書士試験を受験することをお勧めします。




2013年11月7日木曜日

二回試験対策(総論)

二回試験対策(総論)


備忘録も兼ねて、二回試験対策記事を上げます。


さまざまな方のツイートやお話を参考にしております。



合わせて、こちらのtogetterを見ていただければ、なお対策になるかと。

http://togetter.com/li/568468



総論としてはこんな感じ。(箇条書き、随時改訂します。コメント希望します)




・①起案要領をよく読む
②変に気負わず身の丈にあった答案を書く
③15分前に綴る、何なら紐が配られたら表紙の穴に通しておく。



・非エコ答案推奨。紙は贅沢に使う。項目ごとに改ページ。



・文字は大きく。わかりやすい文字推奨。



・点取りゲームたる起案において、枚数は力。積極ミスにならない限り、できる限りの事実を認定する。事実は証拠から認定。証拠と事実の関係を丁寧に記述。



・全体のバランスを失しないように。構成は大事。12~13時までは書き始めない(小問除)関連して。確実に取れる小問から書き始める。時間不足で大問が走ることのリスクと、小問が書けないリスクを天秤にかければ当然。



・鳥の目からの咀嚼が必要である。主張書面を読み終えても、要件事実の整理に飛びつかない。一呼吸置き、原告は何を言いたいのか、被告は何を言いたいのか、両者の対立点はどこなのか。一段高い場所からこれらを要約し説明してみる。これが重要。



・一方、虫の目も必要である。一つ一つの証拠を丁寧に。時系列と主体により要件事実を特定する。



・知識・分析・表現・体調のハコが重要なのは司法試験と同様。司法試験と違うのは生の証拠から事実を認定することに重点を置く点。事実認定に関しても分析・表現のハコがある。



・枠組み、検討手順は明示する。その点は得点にならないが、自分の施行の整理のため、採点者への補助輪を示すため、最悪途中答案になったとしても書きたかったことを明示するため。



・関係図、時系列表を書く。時系列表は事実と証拠の峻別ができれば。



・科目間で人格を変える。検察は起訴マシーン、裁判は判断者。弁護は依頼者に寄る(あくまで起案であることを忘れない)。

弁護科目は当事者ベースで、検察と裁判科目は証拠に照らし客観的に。





【事前勉強】


・原則は白表紙。
 刑裁修習読本、終局処分起案の考え方、刑事弁護ノート、刑事弁護実務(一部)、民事事実認定のしおりを読み込む。



・次に大事なのは起案の講評。講評にすべてのエッセンスが詰まっている。講評のノートを何回も読む。幸い、私は全科目通してA4用紙で100枚分(裁判所の体裁)ほどノートがある。



・その次に大事なのは今まで付き合ってきた問題集や定評のあるテキスト。
ステップアップや要件事実問題集、マニュアル、30講。実例刑訴に刑法各論のテキスト。
       
              
              
              
       





・ここまで来てやっと、修習生の間に受け継がれてきたマニュアルの出番。
うれしい起案やバントマニュアル、虎の巻なんかを想定。


・全部できれば最高だけど、無理なので(断言)できる限り上からつぶしていく。







…なお、記録の類はコピー禁止ですよー(





2013年11月4日月曜日

ブレーキをかける勇気

2013年11月3日、日本シリーズで東北楽天ゴールデンイーグルスが読売ジャイアンツを破り、日本一に輝きました。

おめでとうございます!!!




・・・は、ともかくとして、私は一つ素直に喜べないところがあります。

ここからお話しするのはあくまで私見なのであしからず。
ほかの方にほかの意見があるというのは理解しています。



それは、星野監督が第6戦・第7戦と田中投手を連投させたこと。


田中投手は前日に160球も投球しており、通常であれば、方ひじの炎症を抑えるために1週間程度の休養が必要です。

シーズン最後の試合、田中投手にとっては日本最後の試合になる可能性が強いのはわかります。

田中投手が直訴したらしいですが、そこを止めるのが監督の仕事です。



あの段階で、3点差。普段の中継ぎ・抑え投手が待機している状況でした。


勝つために必要が少ないところで、選手の将来のパフォーマンスに深刻な影響を与えかねない行為を止めない、止められない監督は必要ありません。


この行為が横行するのであれば、プロ野球は真剣勝負ではなく脚本・台本が容認されかねないという。

「プロ」野球とは思えない。



楽天の優勝は大変うれしいのですが、引っ掛かりが残るシリーズになってしまいました。










司法試験でも同様。(無理やりつなげました。



司法試験の学習にあたって、選手の自分と監督の自分を心に持ってください。



時には自分を律し、勉強に励むことも必要です。


しかし、休む時は休む。

自分に無理はさせすぎず。



体を壊してまで勉強しなくても合格する試験です。




無理なく、計画通りに、普段通りに優勝(合格)を勝ち取る姿のほうが実務家にふさわしいと思います。