2014年9月5日金曜日

要件事実やらないか(要件事実入門レビュー)

遅ればせながら,岡口基一裁判官(と中村真弁護士)の新作である「要件事実入門」を購入し,ざっと読みました。


遅れたのは品薄で購入が遅れたからです。


以下のアマゾンのリンクでは,ブログの投稿(平成26年9月5日)時点で品薄,再入荷未定の状態です。



ツイッター・フェイスブックなどのご本人の宣伝が功を奏して(?)爆発的な人気になっているようですね。



とはいえ,宣伝のみでは人気は出ません。


内容が確かだからこそ,我々も「せり上がり」するってもんです。


その点は「要件事実マニュアル」「要件事実問題集」の著者である岡口Jへの高い信頼があります。






具体的な内容については,



1 民事訴訟の知識

2 要件事実論総論

3 要件事実論各論

ふろく 要件事実論を用いた司法試験論文問題の分析

エピローグ やらないか


と盛りだくさん。



他の方もおっしゃっていると思いますが,この本の特長として私が感じたのは,


・民事訴訟の知識で,要件事実の考え方の基礎の基礎をきっちり説明してくださっている点

・「要件事実論各論」で,新問研では物足りず,類型別では言葉足らずな部分を説明してくださっている点

・裁判官の知識・分析をもって司法試験民法を分析してくださっている点

・随所にネタがちりばめられている点(家等内科,ERDT,中村先生の漫画など)




ネタ以外の部分は勉強になる部分が多く,今から要件事実の勉強を始める方,要件事実をわかった気になっている方にちょうどいい本だと感じました。

辰巳法律研究所の看板講師である,西口竜司先生が,さっそく要件事実入門を用いた講義を行われるとのこと。




司法試験講師の立場からすれば,「ふろく」につき,「要件事実論を用いた」分析ということを意識したうえで,他の分析手法もある(要件効果論からの分析,あくまで民法のテストである)ということをしっかりいう必要があるのかな,と思いました。

とはいえ,どちらが正解ということはなく,問題文を法的に整理し,抽象論のフィルターを通して整理することで合格点が取れるテストですので,要件事実論を用いた分析を示してくれるこの「ふろく」は,単なる「ふろく」にとどまらない価値があると思っています。




いやー,すごい本が出たものである。

「せり上がり」がとまりませんなぁ。

2 件のコメント:

  1. すみません。67期修習生の者ですが、来月から集合修習のため、「うれしい起案」または「バントマニュアル」のレジュメまたはデータをお持ちでしたら、有料にてお譲りいただけませんでしょうか。もしお譲りいただけるようであれば、zanku0909@yahoo.co.jpへご連絡いただければ幸いです。不躾な申し出ですが、よろしくご検討ください。

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  2. 持っているかどうかという点も含め,お答えできません。申し訳ありません。

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