2014年1月21日火曜日

新たな発想

*注 このエントリは「女子アナ民法」のステマですw



一日は24時間。

この時間はだれにも平等にあります。


受験生が事件勉強に充てることができる時間も、24時間で平等なものです。


もっとも、その時間をいかに有効に使うかという点はいくらでも工夫が可能です。



量 × 質 = 実力。



質を上げるのが合格への近道というのは繰り返し述べているとおりです。



質を上げるツールとしてこのようなものを見つけました。




  



「女子アナ民法」。




いい響きじゃないですか。




条文をランク分けして、ただ朗読する。

いいツールだと思います。


私は憲法だけ、自分の声を録音して通学路で聞いていた時もありました。




「女子アナの」声で条文記憶の定着を図ることができるのは素晴らしい。



目だけではなく、ほかの器官を使って記憶を定着させるというコンセプトもいいとおもいます。



受験時代にあったら買って使っていたと思います。




しかし、木山先生は意欲作をどんどん出版されるなぁ。


その発想を学びたい。




ps.「聴く」日本国憲法



も2月に出るそうですね。

これは値段も手ごろだし、買おうかなぁw

2014年1月19日日曜日

プレゼミ‐平成25年刑法を題材に‐


2014年1月18日、18:00~21:00


@辰巳大阪本校


ガイダンス&プレゼミをしてきました。


ガイダンスは今まで2回話した通り。





プレゼミがあるということで、若干「表現のハコ」に傾斜して話しました。


ぶんせきに関してはプレゼミでじっくりさせていただきました。





プレゼミは、平成25年刑法を素材に、じっくりと・・・話しすぎて、甲の罪責が駆け足になってしまいました。




参考までにざっくり内容を説明すると、


刑法で大切なのは「行為の切り出し」と「犯罪体系の理解」です。

定義・規範は吐き出せるように押さえましょう

放火・文書偽造の特殊性

等ですね。




受講生のアンケートを見た結果、



10点3名


9点2名


8点4名



8点以下なし


ということで、上場の結果となりました。


回収率も半分以上で、なかなかのものは提供できたかと自負しています。





次回は25日土曜日18:00~

23年憲法を素材にします。




参加される方は23年憲法の答案と(次々回分の)24年行政法の答案を持参してください。



なお、憲法(場合によっては行政法)くらいまでは辰巳に場所を借りて補講をしたいと思いますので、ロー最終学年で、最初が期末試験と被って出られない方のフォローもします。

ガイダンス・プレゼミを経て興味が出たらぜひ!(もちろんいきなりゼミ参加でもOKです)


2014年1月16日木曜日

添削感想紹介

私は,平成25年の司法試験の問題を修習中にツイッターで募集し,無料で添削をしていました。



このたび,添削を受けた方の感想をいくつかピックアップしてみました。





全体的に高評価をいただけているようでありがたいです。



具体的な内容を開示(許可は受けております)することで、同じような悩みを抱える方の参考になればと思い、公開いたします。







1.    Aさん


①  丁寧にコメントして下さり、大変勉強になりました。

特に、日本語や論理など、形式面の指摘が有難かったです。


②  憲法、民法のコメント読ませて頂きました。

どちらも時間配分や答案のメリハリが上手くできなかったので、今後の答案練習では特に気をつけたいと思います。


③見出しがなく、予測可能性がない点や理由付けと論理がつながっていない点などは他の合格者にも指摘された点だったので、今後気をつけたいと思います。

自分は記述のメリハリがうまくつけられないので、記述が長いといった指摘は大変勉強になりました。


④民訴は法律論と具体的事例の結びつきが上手くできなかったので、これからはその点を意識して勉強したいと思います。
塩見さんがコメントしてくださった中では、「分析のハコ」という点ですね。


⑤お忙しい中、再現答案を全科目添削してくださり、ありがとうございました。

判例知識も不正確な点があったので、正確性を高めていきたいと考えています。

答案のメリハリやハコ思考など、塩見さんから頂いたコメントを参考に、勉強を続けていきたいと思います。


来年こそは良い報告が出来るように頑張りたいと思います。今後ともご指導宜しくお願いします!







2.    Bさん

①メールと添削内容確認しました。添削ありがとうございます。

すべての要件の認定を書き落とすのは答案作成のフレームの姿勢や事案分析の思考に問題があったと思います。

改善点は非常に多いんですが塩見さんや合格者さんの力も借りて、諦めず1つ1つ直していきたいと思います。


②民事訴訟法の添削ありがとうございました。

三段論法、問いに答える姿勢、論理の流れがこの科目でもできていないです。

この部分は過去問を起案して、添削してもらい、意識して直している最中です。

毎回同じような感想ですが、今年の合格者さんにももう嫌になるくらい何度も何度も指摘されたので根本的な欠陥として認識改善しなければならないところです。


③刑事訴訟法の添削ありがとうございました。

 刑事訴訟法について合格者さんと自分の答案について話をしても、思考の順序というのは誤っていないようです。

しかし書く順番や日本語がおかしかったり論理的に書けていないのは塩見さんがご指摘された通りだと思います。

また、ほかの方にも指摘されたように制度趣旨と要件の結びつきが意識できてないなど点のつく書き方にはなっていないです。

さらに本問の特殊性に触れて自分なりに考えるその分析のハコが使えていないですね。

 最後に、選択を 除く7科目添削本当にありがとうございました。

直接会って話して、答案を添削されて、いかに自分が思考の形や形式面が足りていないのか自覚ができました。

添削についても★番の私が言うのもなんですが、丁寧で適格だと思います。

民事訴訟法や刑事訴訟法になってくると大体塩見さんから指摘される部分の予想が着くようになってきました。


これを成長したと捕らえて頑張っていきます。






3.    Cさん

①お世話になっております。

お忙しい中、民法の丁寧な添削をありがとうございます。
よく検討させていただきます。

全体にかかる分析についてのご助言も参考にさせていただきます。

引き続きのご指導を受けて等、またお訊ねすることあるかと思いますが、叱咤いただければ幸いです。

本当にありがとうございました。


②お忙しい中、刑法についても丁寧な添削をありがとうございます。
よく検討させていただきます。

良い点は理由付きでよい、悪い点は悪いと指摘いただけるので、とても勉強になります。

twitterを拝見しても、大きな時間と労力を注いでいただいていて、謝意を表現しきれません。

引き続きのご指導を受けて等、またお訊ねすることあるかと思いますが、叱咤いただければ幸いです。

本当にありがとうございました。


twitterやブログを検索して、弱点傾向の強い科目について重点的にご指導いただく合格者にアプローチをかけたりしてみております。

何名かは快く引き受けてくださいますし、中には塩見さまにみてもらうことを推薦いただくこともあります(@★ さまなど)

これらも、塩見様に背中を押していただいたからこそのものと思っております。
ありがとうございます。

 ひきつづき、甘えるばかりで本当に申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。


④会社法、民訴までの添削答案を拝受いたしました。

 まだきちんと分析しきれていませんが、会社法まででは、規範と当てはめの文言上の一致=三段論法の死守のご指摘が繰り返されている点が印象に残りました。

また、条文文言自体のみが採点者との共通了解くらいに、文言の「」つき引用の重要性が強調されていたと思いました。

丁寧な論述の具体的内容を言語化してくださり、ありがとうございました。
これで意識的に書くことができると思います。


民訴については、題意把握ないし事案把握に失敗していること、

また上記論述の丁寧さを欠く点は、物理的な執筆時間の確保に失敗していることに起因するように、添削いただいて感じています。

その中には、問題文の中の誘導部分への感度といった問題も含まれているかと思います。

これらは、結果としての答案上には表れない、
合格者の頭の中のトレースの問題になるかと思います。

塩見様のハコ思考もその1つと思いますが、頭の中にある関係で、なかなか言語化されないものが多いので、

塩見様のように積極的に言語化をされる指導は、本当にありがたいです。





4.    Dさん

塩見さんの司法試験に対する姿勢、答案作成の合理的な視点等、非常に有意義でした。
ありがとうございます。


②憲法刑法の添削ありがとうございました!

ご指摘のとおり、答案の形式面で負けていると実感してます。

どんな状況でも形式面を崩さないよう意識的に身体化出来るよう訓練を重ねたいと思います!


③商法の添削ありがとうございました!

やはり三段論法、論理展開の表現等の答案の形式面という前提部分で負けていました。


④民訴の添削ありがとうございました。

・分量が少なく書き負けている。
(→自ずと事実の量も少なくなっている)

・形式的な問いに答える姿勢が欠けている。
添削していただいて、全科目このような不具合が随所に現れていることに気が付きました。

論パを憶えて貼り付けることでロー入試が乗りきれてしまったので、安易な考えのまま本試験に突入してしまいました。


⑤全7科目の添削本当にありがとうございました。

今まで答練・模試等も一切受けず、友人との簡単な過去問ゼミしかやったことがなかったので、本当にいい機会でした。

これからは指摘されたポイント等意識して、独善的な勉強にならないように、トレーニングを積んでいきたいと思います。 


本当にありがとうございました。







その他、多数の評価を受けております。



実際に解いていない問題の添削をするのはいかがかと思い,25年の添削をする際に最低でも答案構成をすることにしていました。


答案構成の後,法学書院の解説を読み,自分なりの基準を持ったうえで添削に取り組みました。

少し苦労しましたが,このような評価をしていただき,やったかいがあるなぁと感じております。





今後とも,質の高い受験指導を提供するために努力しようと思います。



添削させていただいた方の合格を祈念いたします。

2014年1月14日火曜日

チラシが出来上がりました!

1/18のプレゼミのチラシが出来上がりました。





現在、辰巳法律研究所大阪本校で、ガイダンスのDVDを流してもらっています。




ストリーミングについては、そのうち辰巳法律研究所のHPで流してもらえるそうです。





ゼミの詳しい内容は

「ハコ思考プレゼミのお知らせ」


http://siominn19851225.blogspot.jp/2013/12/blog-post_29.html






をご参照下さい。




なお、一回目の憲法はH23をする予定



なので、受講予定の方は解いておいてくださいね。

(プレゼミはH25刑法を題材にします)



2014年1月11日土曜日

採点実感の読み方‐表現の重要性

京都産業大学のゼミのため,平成25年司法試験の

採点実感
<民事系第1問(民法についてのもの)>

を読んでいると、全体の補足としてこのような記載がありました。




以下引用――――――――――――――――――――



(4) 全体を通じ補足的に指摘しておくべき事項

各設問についての採点実感は以上のとおりである。

それらとは別に,全ての設問を通じての全般的な採点実感も述べておくこととする。

全般的に見て,多くの答案が,表層的な論述に終始することなく,問われている事項を実質的,本質的に検討し,説得力のある論述をしようと試みており,このことには好感を抱くことができた。もっとも,当然のことながら,そのような答案がある反面において,そうでないものも少なからず見受けられた。

司法試験の出題の中でも,特に論文式試験で出題される事項は,画一的な思考で解決が得られるようなものではなく、あえて解答を見いだすことが困難な課題を与えるなどして受験者の法的思考能力を試そうとしているのであり,採点者は,いわば出題において提示した課題を受験者が共に悩んでくれたであろうか,というような気持ちで一枚一枚を読むものである。

そのような気持ちで読み進む際に,ときに答案の中には,問われている事項の内容でなく,答案の文章表現や表面的な構成のような見栄えにばかり囚われ,あるいは,これまで考えたことのない問題での致命的な失点を恐れて無難な表現に終始し,いつまで読み進んでも本質の内容的事項の論述が見いだされないものも見られる。

答案の表面的な構成の手法には,ときに流行のようなものも見られ,年によって特定の構成が多くの答案において用いられている状況が見られる。

そうした流行の型のようなものに従って論述することが,そのことのみで不利になるということはないが,同時にまた気付いて欲しいことは,そのように見栄えばかりに拘泥し,あるいは無難な表現に終始して,内容的本質に関わる論述を欠く答案は,当然のことながら高い評価は与えられるものではないということである。

他方,その問題の本質的な課題に正面から向き合い,限られた時間の中で思考をめぐらせて自分なりの解答を見いだした答案については,一般に,その内容に多少の難があったとしても,問題の本質に踏み込まない答案よりも高い評価が与えられることになる。


また,昨年試験の採点実感で指摘したような不自然な文章表現が依然として散見され,また,潰れてしまっていて判読ができない字で書かれている答案も見られる。

外見的な印象を良くすることを過剰に気にかけるのではなく,判読可能な字で,平易な表現を用い,そして,何よりも,しっかり内容を備えた答案を作成した受験者を法律家の世界に迎え入れる,という趣旨で司法試験の採点がされている,ということをあらためて想起し,受験者においては,基礎的な知識や基本的な思考力の涵養に努めて欲しい。




引用終了―――――――――――――――――――――




一見すれば、



「答案の文章表現や表面的な構成のような見栄えにばかり囚われ」

るのはよくない、



「その問題の本質的な課題に正面から向き合い,限られた時間の中で思考をめぐらせて自分なりの解答を見いだした答案」


が望ましい、




と書かれているように見えます。


この解釈はおそらく正しいものです。





しかし、こう読むだけでは採点実感を利用し尽くしたとは言えません。


利用し尽くすにはさらに2つのポイントを意識する必要があると思います。





1つ目。

採点委員の先生方は、「表現」がどうでもいいとは書いていないこと。




汚い文字、という点はともかく、項目中に



「昨年試験の採点実感で指摘したような不自然な文章表現が依然として散見され」



という記載があります。




採点委員の先生方はきれいな日本語を(きれいな文字で)読みたいのです。





その本音はこの文章からもわかります。



もちろん、内容が第一です。





しかし、採点委員の先生方が言う「内容を備えた文章」は(共通言語で平易に書かれた)「表現」も備えているという点も忘れてはならない点だと思います。







2つ目。

「表現」を満たしていなければ肝心の「内容」にまで目がいかない可能性があること。




論文採点者の数を見ると、採点委員の先生方は何百通もの答案を見ることが容易に推測されます。




その中で、表現が著しくわかりにくい答案を一通一通きっちりとみることが可能でしょうか?


先生方の能力からすればある程度は可能でしょうが、

「書いているつもり」を表現でフィルタリングしてしまう可能性は0ではないと思います。





少しの工夫で修正できるのであれば,表現に気を付けるにこしたことはないと思います。









以上2点には気を付けるべきだと思います。



出題趣旨・採点実感に焦点を当てた話を書いてみようかなぁ。







蛇足。

「採点者は,いわば出題において提示した課題を受験者が共に悩んでくれたであろうか,というような気持ちで一枚一枚を読むものである。」


あ、はい。





<例によって私はぶんせき本を用いて出題趣旨・採点雑感の確認をしていました>






2014年1月8日水曜日

5年5回?

読売新聞から以下の記事が出ました。

 

 


 

(以下「」で囲んだ部分は引用)

 

 

 

「政府は、司法試験の受験回数制限を現行の「5年で3回」から「5年で5回」に緩和することを柱とした司法試験法改正案を、1月召集の通常国会に提出する方針を固めた。」

 

 

制度改革に関しては何も言うことはありません。

 

制度に振り回されてしまうのは受験生の常ですから。

 

ただ,自分の周りにも3回受験を使い切って,惜しくも涙をのんだ方が数多くいらっしゃいます。

 

 

3回目の受験は僅差で落ちた人が多い印象です。

 

このままのペースで次の年に受験していれば合格したであろう人も見ています。

 

 

 

「司法試験の合格者数の増加につながりそうだ。」

 

ちょっと何言っているのかわかりません。

 

 

結局,構造的に受け控えする意味がなくなったに過ぎないでしょう。

 

合格者数にとって+にも-にも働かないと思います。

 

 

 

「早ければ2015年実施の司法試験から適用される。」

 

経過措置なしですか,そうですか。

 

 

本当に,司法改革によって受験生は振り回され通しですね。

 

今回は改善とはいえ,そもそも5年制限が不合理なので,まったく納得いかない。

 

もっと言うと,法科大学院卒業を受験資格にしていることも納得いかない。

 

 

予備試験があるとはいえ,予備試験は予備試験で,優秀な人材に2回試験を受けさせ,回り道をさせるだけの無駄制度ではないのか,と心から思います。

 

 

 

「13年実施の司法試験をみると、法科大学院修了直後の受験生の合格率が39%であるのに対し、09年修了の5年目の受験生は7%と、受験が遅れるほど合格率は低下する傾向にある。このため、回数制限について、「受験生を必要以上に慎重にさせている」と疑問視する声が出ていた。」

 

これも言っている意味が分かりませんね。

 

受かった方は次の試験を受けないのだから,司法試験を受けるのは司法試験に受かったことのない人だけになる。

 

 

初回受験生は今まで回り道を強いられてきた方も一定数いることから,合格する可能性が高い人が多いことは当然だと思います。

 

 

 

「このため」からのいきなりの論理飛躍は委員会のお偉い先生方のご意見でしょうか。

 

 

 

どうなることやら。

 

 

 

 

予備試験or法科大学院・司法試験・修習(貸与)・二回試験。

 

 

 

自分も道半ばですが,長い道のりだ。

 

 

志高い方の参入を防いでしまわないことを祈っています。

 

 

2014年1月4日土曜日

京都産業大学民事法ゼミ開始

本日2014年1月4日より、京都産業大学でのチューターが始まりました。

初回の今回は、平成25年民法設問1を使用し、要件効果の意識・主張反論思考・三段論法・原則例外の重要性についてお話ししました。




民事系を担当することになりましたが、憲法を担当する伊藤建さんと違い、私はノウハウ屋としての能力が買われたと考えております。


たけるんはノウハウもそうですが、「趣味:憲法」という(いい意味での)変態ですからね・・・


辰巳法律研究所のゼミと並行して、相互にレベルアップさせていこうと思っています。



「ハコ思考」というノウハウがメインとはいえ、授業と司法試験の架橋という趣旨から、内容面も必要に応じてレベルの高いものを提供する義務があります。



普通の司法試験合格者を育成するために、普通のことを精度高く学んでいく必要があります。



モットーである


「普通の受験生が、普通の勉強時間で、普通に合格できる勉強法」

「できる限りの努力を、最高の質で」


を全うできるよう、微力を尽くします。




うーん、責任重大!

頑張ります!!


謹賀新年

あけましておめでとうございます。


今年もよろしくお願いいたします。



このブログを見てくださっている方に合格という幸福が訪れますように!



うま!!!!!!