以前、後輩から
司法試験の勉強は実務に直結しないのではないか,
という趣旨の質問を受けました。
「勉強したくないだけやろー。」
と流しても良かったのですが、
この機会に少し考えて見る事にしました。
未だ半人前の私ですが,この問いに対する自分なりの答えを述べたいと思います。
司法試験は,問題文が所与の前提として与えられており,
問題文の事実を法律のフィルターに通して答案の形にして解決することが求められています。
司法修習で行う起案はそこから一歩進んで,
所与の記録が与えられ,記録の中から事実を取捨選択し,証拠として事実認定を行う
というステップが加わります。
そして,実務ではさらに一歩進んで,
依頼者から相談を受けて資料をもらい,事実認定のもとになる証拠を作る(裁判所が事実認定しやすい形に構成しなおす)
というステップが必要です
(と理解しています)。
各ステップで必要な能力は違います。
しかし,前のステップで培われた能力は後のステップの基礎となることは間違いないと思います。
なので,冒頭の問いには
「司法試験の勉強は実務に直結しないけれども,実務を行う基礎となる能力となるのでまじめに取り組みましょう」
と答えるようにしています。
そして,司法修習についても,
司法試験と実務をつなぐステップとして大変重要なものであると考えるので,
まじめに取り組みましょう,となります。
いいオチがついたところで,
実務に足る人材となれるよう,日々勉強します!
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